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2023/12/25 10:29

脱炭素やEV化……ガソリンスタンドってなくなるの? いいえ、なくなりません!

おはようございます!こんにちは!こんばんは!博美です!


ガソリンスタンドでは燃料油を必要としている人に向けて昼夜の別なく提供しており、今はまだ、なくてはならない仕事の1つとはっきり言えます。
しかし自動車関連のニュースでは脱炭素や電気自動車(EV)が取りざたされていますよね。
「もしかしてガソリンスタンドって将来なくなるの……?」と思う人もいるでしょう。
年内最後のコラムとして、ガソリンスタンド業界の現状をざっくり解説したいと思います。
今回は少々ボリューミーですが、タメになること間違いなしです♪


さて、まずガソリンスタンドが日本全国47都道府県に何店舗あるか、ご存じでしょうか。


100店舗? 1000店舗? もしかして1万店舗?


いえいえ! そんなもんじゃ、ありませんよ!
2023年現在、全国で約2万8000店舗あります。
(ちなみにセブンイレブンは2023年で2万1000店舗ほどです)


2万8000店舗というと、かなり多いイメージがありますよね。
実は……30年前はおよそ6万店舗ありました。


なぜ30年で半数まで減少したか。


主な理由は、
1. 少ないガソリンで車の航続距離を伸ばせる省燃費化が進んだ=ガソリン需要の減少
2.地下タンクの老朽化に対応(数千万円程度かかる場合もある)できず廃業を選んだ
3.経営者の高齢化にともない閉業した
4.そもそも6万件という数自体が過剰で、適正な店舗数に落ち着いてきた
など多くあります。


そこに追い打ちをかけるのが日本政府による「2030年代にガソリン車の新車販売禁止」。
日本のクルマをガソリン車から電気自動車(EV)に切り替えていこう、ということです。
(急にすべてEVへと置き換えるわけではありません)
狙いの1つは地球環境保全を目的とした世界的な脱炭素やカーボンニュートラルの取り組みの流れに乗ることです。
(二酸化炭素削減と地球温暖化の結びつきには諸説あります)


ただ、EVにも課題が山積みとなっています。
現状の主な課題は、
・車両価格が高価で手が届かないドライバー層が多くいる
・充電場所が少ない
・ガソリン給油と比較し充電時間が長い(前者は3分程度、後者は数時間必要な場合もある)
・全EVドライバーが一斉に充電できるほどの電力を確保できるか(電力ひっ迫に耐えられるか)
などです。


また、EVは電気で走るからエコですが、元となる電気を火力発電でまかなっている事実から目をそらすことはできません。
(太陽光や地熱、風力など日本の自然エネルギー発電量は、火力発電を含めた全発電量のなかで2023年現在は22%程度とされています)


こうした背景から「EVは今後増えるが、2040年代もまだまだガソリン車は走っている」と考えるガソリンスタンド経営者は少なくありません。
ただ政府が掲げている以上、急か緩やかかといった差はあれ、ガソリン車が減少していくのは間違いないでしょう。


「じゃあ、やっぱりいつかはガソリンスタンドって無くなるんじゃん!」


いいえ!


当コラムでは分かりやすいようにガソリンスタンドと呼称していますが、
以前解説したように石油業界では「サービスステーション(=SS)」と呼称しています。
ガソリンだけではない、クルマに関連した多彩なサービスを提供する拠点という意味です。
以下、本コラムではガソリンスタンドをSSと呼称します。


クルマ関連の主なサービスは、自動車販売、洗車、車検、整備・メンテナンス、鈑金、自動車保険、レンタカー、タイヤ・バッテリー交換などがあげられます。
これらのサービスはEVがどれほど台頭しようと、需要がなくならないサービスです。


近年はクルマに関連しないサービスを提供するSS企業も増えてきました。
ガソリン販売で得た利益などを使って、別事業部や専門子会社を設立しているケースです。
主なクルマ以外のサービスは、EV充電サービス、太陽光発電、不動産、介護関連の住宅リフォーム、コンビニ、カフェ、飲食店、システム開発、宅配便受け取り、ネイルショップ、コインランドリー、宝石販売、雑貨店、フィットネス事業など、あげれば枚挙に暇がありません。


このように、多くのSSは、すでにガソリンを売るだけのお店(企業)ではありません。
つまり仮に今後ガソリンがなくなり、ガソリンを売らなくなったとしても……。
クルマに関わる/関わらない関係なく、多彩な安心・安全のサービスを近隣住民に提供しながら地域密着企業として残り続けるというのが、業界を眺めてきた博美の見解です。


むしろAIが台頭してきた現在、「人の仕事を奪う!」という脅威にさらされていない、安定したニーズのある仕事とも言えます。
ですので皆さんは安心して、SSの門戸を叩いてみてくださいね。


さて、2023年も残すところあとわずかですね。
「2024年は何かしたい」「働かなきゃ!」と考えているそこのあなた!
ガソリンスタンドは、いいえ、サービスステーションはあなたの「働いてみたい!」という気持ちを応援しています!
応募はぜひ、SS専用求人サイトのスタンドジョブから!


それでは、また! よいお年を~♪

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